今度こそバルゴワン博物館〈Clermont-Ferrand〉mer. 12 avril*5日目4
2017年 06月 03日
朝、電車が運休で次の電車を待つ間に行ったら、
早過ぎて閉まっていたMusée Bargoin バルゴワン博物館。
夕方4時過ぎに滑り込む。
早過ぎて閉まっていたMusée Bargoin バルゴワン博物館。
夕方4時過ぎに滑り込む。
こんにちは、Kaoluluです。
今日はショックなことがありまして…一日ぼんやり過ごしました。
なんとか立ち直り、5日目第4話の更新です。
夕飯の話…ではなくて、その前に行った博物館の話(苦笑)
> un test d'appareil-photo au Musée Bargoin バルゴワン博物館でカメラテスト
これが、ヴィシーのFnacで急遽購入したCanonのIXUS。
IXYじゃなくて、IXUS。CanonのプリンタはPXUSだから、一目では気がつきませんでした。
この写真が撮れたということは、そう、帰国後、無事壊れたカメラを修理できたということです!
壊れたのはCanon PowerShot S110で、旅行保険で直せるかなと保証書を引っ張り出したところ、
「カメラのキタムラ」の5年保証に入っていました。5年!?
GW前に修理に出し、3週間も待ったけれど、12000円強の修理代をキタムラが負担してくれました。
キタムラさんに感謝。そして4年前に5年保証に入っていたKaoluluに脱帽。
ちなみに、背景はカルフールのエコバッグ。
ピンクのバッグには「Ce sac rose est vert このピンクのバッグはグリーン」
紫のバッグには「Ce sac violet est vert この紫のバッグはグリーン」と書いてあります。
ええ、これも帰国後に広げてみて初めて知りました(笑)
4月12日午後4時前、新しいカメラの充電を2時間したところで、再度ホテルを出発しました。
目指すは、朝、入れなかったバルゴワン博物館。
朝もやって来た、バス停のあるBallainvilliers通り。正面の黒い建物の黄色い看板が画材屋さん。
午後7時までやってるから、帰りに見てみよう。
瀟洒な建物のバルゴワン博物館は、19世紀の地元の薬剤師Jean-Baptiste Bargoinの
寄贈物が収められています。
博物館としてのオープンは1903年だそう。
受付には、マダムと青年ムシューがいました。
3日間有効のClermontPassの最終日、パスを見せて入館をお願いします。
「もう閉館まで50分しかありません。別の日に再度来られたらいかがでしょう?」
「でも、このパスの有効期限が今日までなんです」
マダムは隣のムシューに向かって言いました。
「このパスって1年間有効じゃないの?」
「いえ、3日ですよ」
「そうなの?」
とちょっと驚いたマダム。1年有効だったら嬉しいな…。
「私が興味があるのは考古学展示なので、閉館までで大丈夫です」
「わかりました。では…3ユーロお願いします」
あれ?無料のはずなんだけど…。でも時間がもったいないので3ユーロ払いました。
後でパスのちぎられたページを確認したら、クレルモンフェランの3つの美術館・博物館のうち、
1つが無料になるチケットと、残りの二つのうちどちらかが3ユーロになるというチケットがあり、
後者をもぎ取られたようでした(汗)
ま、安いからいいけどさ。
1階が考古学、2階が織物の企画展。
まずは考古学。
ラスコーの壁画くらい古い前史時代の展示から始まるけれど、
Kaoluluが見たかったのは、この展示。
ローマ時代、Puy de Dômeの頂上にあったメルキュール神殿の発掘品。
展示ケースの下の方、身長たったの18cmの小さなマーキュリー像。
旅の安全を願ったのに、カメラが壊れたわよ…と訴えたい。
(健康を害したわけじゃないからいいけど)
後ろから見ると、展示ケースに丸い穴が開いていて、
マーキュリーの後ろ姿も拝むことができます。
これもマーキュリー像と一緒に、Puy de Dôme頂上の博物館にレプリカが展示してありました。
こっちが本物。2世紀の献納碑銘。
Matutinius Victorinusが、アウグストゥスの神の力とDômeのメルキュール神に捧げたそう。
その他にも「ガリア戦記」の戦場Gergovieの出土品もいっぱい展示されています。
カエサル相手に戦ったんですよ、ヴェルサンゲトリクス、すごいな。。。
クレルモンからは、こんな綺麗なモザイクの床も出土しているそう。
クレルモンがすごいというか、ローマがすごいのかな。
見たいものだけをじっくり見て、企画展へと進みます。
階段を上ると、バルゴワン博士のレリーフ。
当時開催されていたのは「Verdures」というデジタルアートと織物の展示。
言われてみれば、たしかに、織り目とデジタル画素は同じ表現原理。(5/21終了)
Verduresとは、「草木」のことで、「葉模様のタピスリー」のことも指すそう。
この部屋の樹木の映像は、特別な台の上に乗って体を動かすと、
そのポーズに連動して木々が生えてきて動きます。
「One beat one tree」Naziha Mestaoui作。
これはキューブのピラミッドに様々な映像が映し出されるもの。
「SOUCHE」Anne-Sophie Emard作。
現代作家の映像作品もいいけど、やっぱりここのメインはVerdures。
1人の白髪のマダムが、デジカメをピコピコ言わせて何枚も何枚も写真を撮っていました。
突然彼女が話しかけてきました。小さな声で、感嘆のため息まじりに。
「ねえ、素敵でしょ。あなた、クリュニー美術館は行ったことある?」
「ええ、もちろん。パリ、カルチェ・ラタンですね」
「みて、ほらユニコーン。プチ・ラパンもあのクリュニーと同じね。ホント素敵でしょう!」
と言いながらも、ピコ、ピコ…っと何枚も何枚も、タピの部分的な写真をいっぱい撮影。
うん。クリュニーのユニコーンよりも凛々しくてかっこいいな。
クリュニーのは、ひげが生えていて、馬というよりまるでヤギみたいだったもん。
緑の葉で覆われたタピスリーの柄はほぼ全て動物で、人間はごく稀に周りの枠に描かれているくらい。
しかも、猛々しい獣が、弱い草食動物を襲っているシーンのものばかかり。
マダムの言う通り、あのラパンはクリュニーとそっくりです。
鳥の柄も多くて、Kaolulu個人的には、この耳のある変な鳥が面白いと思いました。
昔の人の表現は勉強になります。。。
新しいカメラでは、どんな風に写真が撮れているのかわからず、
Kaoluluもマダムにつられるように、何枚も何枚も写真を撮っていました。
写真のサイズは、前のものより大きい。
しかし、10倍ズームのレンズは暗いのが欠点。(前のは5倍)
暗い場所で撮影すると、ガクンと画質が落ちてしまいます。
撮影時は、モニタの画質が悪いのでそれも確認できませんでした。
一番不便なのは、タッチパネルではないので、好きなところにピントを合わせるのが難しいこと。
良い点は、重さが格段に軽いこと。。。かな。
1階でもう一度、考古学をじっくり見て、最後にエントランスにあった現代作家の展示を。
写真で見ると、何これ?って作品ですが。
「AKOUSMAFLORE」Scenocosmeというグループの作品。
これ、葉っぱに触ると音がするんです。葉や触り方で音が変わります。
とても面白かったです。なにげに一番感動したかも…。
クレルモンのブロガーさんが、動画をアップしています。
受付のマダムと青年ムシューに挨拶をして、ほぼ夕方5時に外へ出ました。
画材屋さんの入っている建物はとても豪華です。ここにもバルゴワン博士。
画材屋さん、地方の街にしては大きいと思うのだけど、
残念ながらKaoluluが探していたセヌリエの水彩パレットはありませんでした。
カルネ・ド・ヴォヤージュのフェスティバルのある街なのだから、
もっといろいろな携帯パレットが売られててもいいのにな。ふむむ。
だから画材屋さんがあるのでしょうね。
さて、今日の夕飯は少し早めにとろうかな。
お昼ご飯を食べ損ねたので、ハラペコ。
ついでに何かお土産になりそうなものを探しながら、街の中心部へと歩きます。
→ フランス旅行記2017〈パリ郊外とオーヴェルニュ〉全記事表示
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ヒヤシンス
at 2017-06-04 19:46
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だ、大好きな貴婦人と一角獣のモチーフにとっても近い!
色目が違うので、また新鮮ですね、こちらの方が神話チックに見えます。
色目が違うので、また新鮮ですね、こちらの方が神話チックに見えます。
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kaolulu-nv at 2017-06-05 19:31
> ヒヤシンスさん
クリュニーの貴婦人と一角獣は、赤地にオブジェクトが重ならないようにぽつんぽつんとちりばめられている印象ですが、こちらは、緑の葉っぱが絡まるように画面全体に折り重なっていて、なおかつ、遠くにお城が見えたりして遠近感があると思いました。 時代的には、このVerduresの方が新しいのだと思います。16世紀にAubusson(今のオクシタニー地方)で作られた「les dix tapis-series d'Anglards-de-Salers アングラール・ド・サレールの10枚のタピスリーシリーズ」と言うそう。Anglards-de-Salersはカンタル県にあり、まさに、オーヴェルニュのlicorne!
クリュニーの貴婦人と一角獣は、赤地にオブジェクトが重ならないようにぽつんぽつんとちりばめられている印象ですが、こちらは、緑の葉っぱが絡まるように画面全体に折り重なっていて、なおかつ、遠くにお城が見えたりして遠近感があると思いました。 時代的には、このVerduresの方が新しいのだと思います。16世紀にAubusson(今のオクシタニー地方)で作られた「les dix tapis-series d'Anglards-de-Salers アングラール・ド・サレールの10枚のタピスリーシリーズ」と言うそう。Anglards-de-Salersはカンタル県にあり、まさに、オーヴェルニュのlicorne!
by kaolulu-nv
| 2017-06-03 19:40
| 2017フランス旅行記
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