ルピュイ・アン・ヴレのノートルダム大聖堂〈Le Puy-en-Velay〉mar. 11 avril*4日目2
2017年 05月 12日
Cathédrale Notre-Dame du Puy ルピュイのノートルダム大聖堂と
Tables通りを繋ぐ階段は134段。
大聖堂はサンチャゴ・デ・コンポステーラの出発点の1つとして世界遺産に登録されている。
Tables通りを繋ぐ階段は134段。
大聖堂はサンチャゴ・デ・コンポステーラの出発点の1つとして世界遺産に登録されている。
こんにちは、Kaoluluです。
大統領選は予想通り。フランス人は哲学を持つ。
よく考え、自分の意見をしっかり発言できる人たち。
だから衝突も多いし、時には激しく抵抗することもあるけど、
人の言いなりになったり、世の風潮にただただ流されたりしない…。
このフランス人らしい性格をずっと持ち続けて欲しいです。
さて、1週間ぶりの旅行記更新。気がつけば、1ヶ月前の話になってしまいましたね。
> Dans la Cathédrale Notre-Dame du Puy ルピュイのノートルダムの中を
階段の途中は石畳張り替え中…。
ルピュイのノートルダム大聖堂は、かなり変わった構造をしています。
この西門(大聖堂や教会は必ず西に正門がある)は、12世紀に増築された部分です。
古い部分を後陣に残し、徐々に西へと拡張されたそうです。
ところが、古い部分は狭い岩山の頂上にあり、西へ建物をのばすには、
清水の舞台よろしく、足をつけて張り出すようにしなければなりませんでした。
つまり、この門のアーチは「張り出し部分の足」!
高低差17メートル。
そのため、この階段は大聖堂の身廊の中央まで続いていて、
身廊中央にひょっこり顔を出して入場するようになっています。
ですが、夏期以外はこの階段は封鎖されているようで、
階段は踊り場部分で左右に分かれ、右側(南側)の入口から入ります。
初めは構造が理解できず、なんだか目についたものを順々に写真に撮っていました(苦笑)
聖アンヌの祭壇。マリアのお母さん。子供は聖母マリアの子供の頃を表している。
1689年製のバロック様式の大オルガン。1994年に改修されました。
大聖堂が宙へ張り出した部分にある、つまり、階段の上にあるということですね。
両面を見られる珍しいオルガンで、クルミ材の木目がとても美しい。
オルガンに向かって右側、大聖堂の北側に広めの礼拝堂がありました。
Chapelle Saint-Sacrement 秘跡の礼拝堂、別名 Chapelle des Reliques 聖遺物礼拝堂。
なぜそう呼ばれているかというと、17世紀の巨大な聖遺物箱というか家具が置いてあるから。
たしかに、箱というには大きすぎる聖遺物箱です。
中央に据えられた黒い聖母子像。
あれ?ガイドブックとかで見るルピュイの黒い聖母子像と違う。
これは、10世紀以前の古い黒い聖母子像を、
1777年に描かれたデッサンを元にして19世紀に忠実に復元したものらしい。
ヒマラヤ杉でできた元の像は、1794年、革命の際に焼かれてしまいました。
その際、像の中から何かが書かれた羊皮紙が出て来たけれど、既に読めない状態だったそう。
ガイドブックに出ている、現在、主祭壇に祭られている黒いマリア像は、
聖母訪問修道院(monastère de la Visitation)のサン・モーリス礼拝堂にあった
17世紀のもので、1856年、前述の失われた黒いマリアの後に祭られたのだそうです。
真っ暗で、照明は祭壇にしかあたっていない礼拝堂に、古そうなフレスコ画が…。
カメラで撮って補正すると、こんな鮮やかな絵が現れた。デジカメってすごい!
15世紀に描かれたもので、1850年に厚く塗られた壁の下から発見されたそう。
発見したのは、歌曲「カルメン」の著者メリメ。
Les Arts libéraux…とても日本語に訳しにくいタイトル。
中世の教養7学科のことをアール・リベロー(リベラル・アーツ)と呼ぶ。
その7つの学問とは、文法、修辞、論理、算術、天文、幾何、音楽。
フランドル絵画の影響を受けた、15世紀末の傑作。
礼拝堂を出て、身廊へ。。。La vierge de Pitié 悲しみの聖母。ピエタ。
こちらも15世紀の作品。
表面の光沢が映ってしまってよく見えないけど、大きな作品で、マリアの顔が独特。
古くて貴重なフレスコ画が多い。肝心のサン・ミシェルのフレスコ画を見逃してしまった…(汗)
これが有名なマラリアの石 Pierre des Fièvres。
15世紀に作られたSaint Crucifix礼拝堂の床にあります。
この上に横になると熱病が治ると言われていたらしい。
横になるわけにもいかないので触れてみる。
石の横に置かれたピエタ像は、なかなかの迫力…。こちらも15世紀のもの。
主祭壇のかの有名な黒いマリア像。
大聖堂はロマネスク様式だけど、ドーム型天井はビザンチン様式。
大聖堂はロマネスク様式だけど、ドーム型天井はビザンチン様式。
今日は紫の衣装を着ています。なぜマリアの肌が黒いのかは今も謎だそう。
ヒマラヤ杉で出来ていることから東洋の女神だとか、コプト人だとかいろいろ言われている。
交差廊の右側の柱の裏の聖ヤコブ像。フランス語で言えばサン・ジャック。
スペイン語で言えばサン・チャゴ。
スペインへの聖ヤコブ巡礼の道は、ここから始まっている。
> autour de la Catédrale 大聖堂の周りを
裁きの門 porche du Forから外に出ます。
なんだか構造が複雑なので、いろいろ見逃してしまった気がするけれど…。
旅というのはそういうものなのでしょう。数10分そこらで全てを見ることは不可能。
それと、こうして落ち着いてから、実際に見たものと地図・解説を
ミシュランガイドで確認すると、ところどころ記載の間違いがある気づきました。
ミシュランガイドを書いている人でさえ、この複雑な構造に混乱しているのかも。
大聖堂には北側のPorche St-Jeanと、この南側のPorche du For(裁きのポーチ)があり、
非常に短い交差廊の付け根部分にあたります。
この2つがまた、なんとな〜く似ているので方向感覚がおかしくなります。
後陣は小さく、7階建てのピラミッド式鐘楼が建っているだけ…という感じです。
おそらく、ここがこの丘のてっぺん。
シンプルな四角い顔の後陣のそばのFor広場からの眺め。天気がな〜。←しつこい
気を取り直して歩こう!もうすぐ9時です。
9時になれば、回廊やCorneille岩山のノートルダム・ド・フランス像に入場できます。
まずは回廊かなぁ…と大聖堂の後陣をぐるりと迂回。
あ、Caminoだ!巡礼者の旅と歴史の博物館です。
ここが開くのはこの季節は14時から…。
実は旅行を計画していた時から行きたいと思っていたのですが、
夕方の電車が路線工事で運休になり、仕方なく午前のみの観光に変更したので、
ここは断念せざるをえなくなったのです。あ〜残念。
巡礼者の博物館に行けないのがなぜ、そんなに残念なのかって?
ここには昨年オープンしたばかりのCafé des Pèlerins 巡礼者カフェ↑があるから!
目立たない入口ですが…(笑)
Saint Vidal館の1階200平方メートルと、美しい庭がカフェになっているのです。
カテドラルの後陣にある休憩スポット!
あ〜残念。。。夏は11時〜19時半、それ以外は14時〜18時オープンです。
巡礼者でなくても、誰でも入れるそうです。
誰か、Kaoluluの代わりに行ってレポートしてください(笑)
回廊はもうオープンしているかな。
Kaoluluの短くて長いLe Puy散歩は続きます。
→ フランス旅行記2017〈パリ郊外とオーヴェルニュ〉全記事表示
by kaolulu-nv
| 2017-05-12 23:36
| 2017フランス旅行記
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