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ときどき日誌 sur NetVillage

Kaoluluの日誌:France/news/旅

贋作作家 Guy Ribes の自叙伝

贋作作家 Guy Ribes の自叙伝_f0176688_17413896.jpg こんにちは、Kaoluluです。
 今日は帰りにふらっと書店に寄りました。
 新刊の本棚(平積みではない…)をさっと眺めて、
 気になる著者名を発見。

 「ギィ・リブ」

明らかにフランス人。カタカナになっていても、フランス人の名前だとわかります。
Kaoluluが読むのは日本人がフランスを舞台に書いた本か、フランス人が書いた本ばかり。

贋作作家 Guy Ribes の自叙伝_f0176688_22265755.jpg
「ピカソになりきった男」ギィ・リブ 鳥取絹子訳
 キノブックス(1600円+税)
原題は「Autoportrait d'un faussaire」、訳すと「贋作作家の自画像」

そういや、最近、贋作作家のニュースをフランスのTVで見かけた気がする…
そう思って、買って帰って検索してみました。

France3:Art : la vie du faussaire Guy Ribes sur grand écran
 「芸術:大スクリーン上の贋作作家、ギィ・リブの人生」
2016年3月4日放送

この原書がでた2015年の4月にもTélé Matinで取り上げられていたようだけど、
今年の春には彼のドキュメンタリー映画↓が公開されて話題になったばかりでした。


ニュースのレジュメから、改めて彼について説明を。

映画のタイトルは「Un vrai faussire(本物の贋作作家)」

「魂を見つけ出さねばならない。人々は気づいていないが、
 作るのがより難しいのは、実現させるべきモチーフではなく、魂なんだよ」


とリブ氏。つまり、画家の気持ちになりきることが大変だということです。
2005年に告発されるまで、35年間、彼は贋作を芸術市場に溢れさせていました。
ピカソ、マチス、マネ、シャガール…。
彼は、名だたる巨匠の作品を模倣することができ、
キャンバスをわざと古く見せるために、当時の画材を使用することもいとわない。
悪質な画商が顧客捜しをし、彼は贋作1枚につき2000〜5000ユーロも得ていたらしい。

ニュースを見るだけでも、ただ者じゃない贋作画家だとわかります(苦笑)
彼は模写をしているのではなく、それぞれの画家の技法を研究し、
その画家になりきって新作を描くのだ。
ここまで来たら、もはや巨匠。。。

ちなみに、有罪判決を受けた後に、映画「ルノワール 陽だまりの裸婦」で、
「ルノワールの手」を演じたのは、リブ氏だったそうです。

原書が出た頃に放送されたFrance2のドキュメンタリー番組もあります。

本人が出ている映画も興味津々だけど、日本での公開は未定なので、
とりあえず、この本を読むのがとても楽しみ。。。
いわゆる悪に手を染めた画家の自伝だから、
自分が感情移入できるかどうかはわからないけれど、
ただ者ではない腕の持主が、なぜ「贋作画家」になったのか、
ならざるを得なかったのか、なりたくてなったのか…気になります。

贋作作家 Guy Ribes の自叙伝_f0176688_1746594.gif 読んだ後にブログに紹介すればいいのだけど、
 Kaoluluは遅読な上に、近頃、新刊刊行のサイクルが異様に早く、
 あっと言う間に本屋から姿を消してしまうので、読む前に書きました。
 秋の虫が鳴き始めた晩夏の夜に…どうかな。
贋作作家 Guy Ribes の自叙伝_f0176688_10193148.jpg


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by kaolulu-nv | 2016-08-23 23:01 | 読書 | Comments(0)

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