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ときどき日誌 sur NetVillage

Kaoluluの日誌:France/news/旅

消滅の危機?日本の書店、フランスの書店

消滅の危機?日本の書店、フランスの書店_f0176688_15592813.jpgこんにちは、Kaoluluです。
今日は午前中は更新を怠けました(笑)
午後は近所の本屋さん探検。
さ〜っと眺めるだけで
最近世間が興味を持っていることがわかって面白い。
「芸術」というコーナーに行ってみると、
「ボールペンで描くイラスト」という本がいっぱい。
フランスは塗り絵、日本ではボールペンイラストが流行ってるのかな?
「ノートの落書き」をわざわざ本を買って勉強するとは、
世の中には、いろんな人がいるもんだなと思ったりして…。
Kaoluluもやってみようかと思ったけど、思ったほど高度な技術ではなさそうだったのでゴメン。

最後まで買おうかどうしようか迷ったのは、鏡リュウジの「12星座の君へ」
牡牛座を手にとってみたら、文字が大きいので、ぱらりとほとんど全部読んでしまい、
もし買ったら、この通りの人生を無理矢理歩いてしまいそうなのでやめました(笑)

そう、今日は本の話題
昨日、日本のこんなニュースをネットで読みました。

毎日新聞「書店空白:新刊買えない332市町村 1日1店消滅の割合」

日本には、普通の書店が存在しない市町村が、全体の5分の1もあるんだそう。
昨年の全国の書店数は13,736店、2000年から14年間で37%減。
年間約300店舗も閉店しているのだそうです。
店舗数は減っているものの、売場面積は増えていて、大型店舗化している傾向があるらしい。
これはKaoluluも実感しています。
駅前の文具店と一緒だった小さい本屋さんはちょうど2年前に閉店しましたが、
家の近所の中規模書店は、逆に文具を置くようになって、今も営業しています。
Kaoluluは、ここには絶対潰れて欲しくなくて、何がなんでもここで本を買っています!

じゃあ、フランスの書店事情はどうなんだろう?
消滅の危機?日本の書店、フランスの書店_f0176688_16373315.jpg
関係ないけど写真がないとつまらないので、今年の在日フランス大使館の年賀状。
昨年、BD作家ペネロペ・パジュー初来日を果たしたため、彼女のイラストですね。
彼女の本も売れてるよね。日本語版も出たし。。。ええなぁ。。。

おっと脱線、フランス書店事情の記事を探しました。
France info: Les librairies vont-elles disparaître ?
 「書店は姿を消すだろうか?」
(2014年3月20日記事)

ちょっと古い記事ですが、パリで開催されたブックフェアの際の特集記事です。
とても長くて、Kaoluluの辞書ヒキヒキ読解では、とても1日では終わりません。
4章あるうちの、3章までなんとか読みました。訳すと大変なのでさらっとまとめますね。

書籍小売業つまり書店業は、不況で最も苦しんでいる業界。
5年前から(記事は2014年なので正しくは6年前から)、フランスの書店の売り上げは
毎年10%落ち込んでいる。
2017年には、店頭販売は3冊に1冊の割合になるだろうと予想されている。
米アマゾンを筆頭に、ネット通販という恐るべき競争相手と、電子書籍の普及のためだ。
そのため、フランスの書店は収益が減り、もう赤字同然だ。

しかし、驚くべきことに、フランスの書店の数は落ち込んでいない。
西洋の他の国々に比べて十分な書店網を保っており、約2,500店ある。(ん?少ない?)
5年前より100店減っているが、新規オープンする店さえあるのだ。


苦境にも関わらず、なんとか持ちこたえている書店は、
実は書店の職人意識による抵抗だと、書籍市場研究アナリストが説明します。

「…経済が書店の閉店へとおいやろうとしたが、書店の抵抗は異例で、もはや異常なほどだ。これで、書店というのは、情熱的な商売人だということがわかった。彼らにとっては、収益が最終目的ではない。微々たる儲けであっても、数年間は活動を維持する者がいる。もう給料さえ払えない」

たとえ、本当に書店がこの世から消滅することがあっても、まだまだずっと先のことで、
レコード店のような運命は辿らないだろうと言うのです。Kaolulu、激しく同意!
この抵抗はある種の「報復」でもあると言います。。。経済市場へのね。

2014年初め、フランスでは多くの書店が閉店する報道が流れました。
しかしそれは、Decîtreや、Chapitreなど、大手のグループ書店でした。
あれれ、日本と反対ですね。
大手書店は、それこそ利益第一なので、収益を守るためにいくつかの店を閉めるしかありません。

営業を細々と続けている書店は、資金を貸し付けている銀行にとってハイリスク。
銀行は、彼らに在庫削減、人件費削減を迫ります。しかし、
「銀行によって課されるこの戦略は、短期的には書店の助けになるかもしれないが、中期的には大惨事となる」と前出のアナリスト。

ところが実際には、インターネットよりむしろ書店で本を買い続ける客がいる。多くの場合、あえてそうしているのだ。なぜなら、そこには2つの利点があるからだ。本のプロによる助言と、あまり知られていない、より珍しい作品を発見する可能性という利点。もし、店員と蔵書が減ったら、これらの利点はあまり確かではなくなってしまうだろう。

まさに、Kaoluluの気持ちを代弁してくれているので、太字にしました!

記事はこの後、
書店は、公の助け、つまり法や国からの補助金による対策も期待できるということと、
編集者、出版社との連携して対策を打つことが増えてきていると述べています。
編集者ありきの書店、書店ありきの編集者ですものね。

最後の4章目を読む気力がなくなっちゃったけれど、だいたいわかりましたね。←いいかげんやね。

フランスでは、日本と違って、地方の小規模店ではなく、大手書店の支店が減っていること。
年間20店舗しか減っていないこと。
各書店がその職に誇りを持っていて、収入は2の次だと考えていることが、
書店生き残りの第一の要因となっているということ。

Kaoluluは今後も、近所の書店に通うつもりです!
日本の出版業界、書店業界、頑張れ!!!


消滅の危機?日本の書店、フランスの書店_f0176688_13504818.jpg

Commented by keikosuminoleb at 2015-01-08 17:27
フランスの情報も日本のそれも解説してくれる
kaoluluさんのブログ、とても為になります。
つくづくそう思ったので、あえてここに書かせていただきました。

パリの昨日の事件のこと、今もラジオで報道しています。
今朝もまた、マラコフで同じことが起きた様子。
最悪です。
Commented by kaolulu-nv at 2015-01-09 11:08
すみのさん、こんにちは!
ありがとうございます。自分の興味のあることばかりですみません。自分自身の「知りたい!」という欲求を満たそうと、情報をネットで探し、辞書片手に読んでいます。好きだから出来ることであって、もしこれが仕事だったら大変だろうなと思います(笑)

私も昨日はFrance Infoをネットで聞いていました。また銃撃事件があったと言う部分だけ聞き取れ、詳しく調べるのは恐くなって消しました。便乗犯でしょうか。。。
夜間も捜索が続いていたようですが、まだ犯人は捕まっていないようですね。パリ市内・近郊で外出するのは気をつけた方がいいですね…。私もニュースチェックをしていてうんざりしてきました。紹介したかったニュースを書いていいものか、どうしようかと…。
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by kaolulu-nv | 2015-01-07 17:19 | 気になるフランス | Comments(2)

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