カテゴリ:読書( 72 )

オーヴェルニュ地方に関する本を探す

f0176688_17413896.jpg こんにちは、Kaoluluです。
 今日こそは確定申告の書類を完成させねば…。
 週末は朝のんびり起きて、部屋の片付けをし、
 ネットでフランスのニュースチェックをします。

日本の「ぷれみあむふらいでー」が実施初日にFrance2の20時のニュースに出てるなんて驚き…。
そもそも残業ナシどころか15時に帰宅できる文字通り「ぷれみあむ」な企業なんて
日本に存在するのか疑問。。。
サービス・飲食業界はキャンペーンを実施しているようですが、
実際に来たお客は会社員ではなくて主婦ばかりだったそう。。。だよね〜。

Kaoluluが昨年1月に再就職した会社は、ラッキーなことに残業はほぼゼロ。
むしろ就職してびっくりしたのは、皆勤賞が存在すること!
四半世紀前でさえ「せめて夏休みの有給は必ずとり切りなさい」と
常々、上司に言われていたものなのに、
休まないことを表彰するという時代錯誤な賞が存在するとは…。学校じゃないんだから。
逆に「有給休暇ピッタリ消化(病欠を除く)賞」でも作るべきだとKaoluluは思います。

そんな訳で、Kaoluluは就職して2年目にして5連休を無理矢理いただきます(笑)



先週末に借りた本「カエサルを撃て」は、佐藤賢一氏の初期の作品のせいかイマイチ。
古代すぎて資料がないのか、せっかくの舞台、オーヴェルニュの描写がありません。残念。
そう思っていた矢先、France3の番組で、クレルモンフェランが舞台の推理小説を知りました。
Sylvain Forge「Sous la ville」

著者は現在ヴィシー在住、祖父母はGerzatに住んでいるため、
ピュイ・ド・ドーム県とアリエ県が生活圏だそう。
法学生時代にクレルモンフェランに住んでいたため、この街にとても詳しい。
彼は、自分の知っている街を舞台に作品を書くのが好きだそうで、
昨年6月に刊行された「Sous la ville」は、クレルモンフェランを舞台選んだ。
実際にある場所や店も出て来るし、架空の場所も出て来る。
市民がよく知る場所もあるし、あまり知られていない街の地下も登場する。
彼はそのために、クレルモンフェランの街を自分の足で調査したそう。

アルジェリア戦争の際、フランス側に付いた現地部隊のフランス玄関口が
クレルモンフェランにあり、その収容所を彼が実際に見た記憶が元と物語の元となっている。
外国人部隊はその後ミシュランのタイヤ工場で働いていたらしい。

今週、欧明社に取り寄せを問い合わせたところ、3〜4週間待つと言われて、
現地で探してみることにしました…事前に読みたかったな。って400ページは無理だけど。


今朝はまた、たまたまオーヴェルニュ関連の出版社のサイトを発見しました。
Page Centrale

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どの本も写真が素敵。。。たぶん実際に行って見るよりも美しいね(笑)

その中でKaoluluの目を引いたのは、クレルモンフェランを描いたcarnet de voyageの本。



carnet de voyage カルネ・ド・ヴォワヤージュというのは、
スケッチと日記が一緒になったようなスケッチブックのこと。
この本か、綺麗なオーヴェルニュの写真集、もし見つけたら買って来よう…。

実はクレルモンフェランでは2年に一度、
11月にカルネ・ド・ヴォヤージュの見本市が開かれています。
去年11月に開催されたので、次は来年の11月。
世界中から、世界各国を旅した旅行絵日記のアマチュアやプロのイラストレーターが集まります。
愛好家向けのワークショップも。



Kaoluluもこんな風に、旅先でサラサラと絵が描けるようになりたい!

昨日の夜は、ブリウドとイソワールを両方1日で回れないかと
電車の時刻表とにらめっこしていたのですが、
絵を描く時間をキープするには、やはり、欲張らずにどちらか1つに絞るべきだと、
今朝、これらの動画を見て改めて思ったKaoluluであーる(汗)

f0176688_17465224.gif 旅行準備、まだまだ調べねば行けないことが結構残っています。
 成田へ行く電車の時刻表、パリ郊外からベルシー駅へ行く時刻表は
3月にならないと調べられない。。。あともう少しの待機。
出発前に、帰国後の出社の準備もしておかねばならないし(前日の夕方帰国)、
出発の1週間前の週末までにほぼ全て荷物を用意しておく必要がある!
と、とりあえず今日は確定申告…デス。
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by kaolulu-nv | 2017-02-25 12:51 | 読書 | Comments(0)

贋作作家 Guy Ribes の自叙伝

f0176688_17413896.jpg こんにちは、Kaoluluです。
 今日は帰りにふらっと書店に寄りました。
 新刊の本棚(平積みではない…)をさっと眺めて、
 気になる著者名を発見。

 「ギィ・リブ」

明らかにフランス人。カタカナになっていても、フランス人の名前だとわかります。
Kaoluluが読むのは日本人がフランスを舞台に書いた本か、フランス人が書いた本ばかり。

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「ピカソになりきった男」ギィ・リブ 鳥取絹子訳
 キノブックス(1600円+税)
原題は「Autoportrait d'un faussaire」、訳すと「贋作作家の自画像」

そういや、最近、贋作作家のニュースをフランスのTVで見かけた気がする…
そう思って、買って帰って検索してみました。

France3:Art : la vie du faussaire Guy Ribes sur grand écran
 「芸術:大スクリーン上の贋作作家、ギィ・リブの人生」
2016年3月4日放送

この原書がでた2015年の4月にもTélé Matinで取り上げられていたようだけど、
今年の春には彼のドキュメンタリー映画↓が公開されて話題になったばかりでした。


ニュースのレジュメから、改めて彼について説明を。

映画のタイトルは「Un vrai faussire(本物の贋作作家)」

「魂を見つけ出さねばならない。人々は気づいていないが、
 作るのがより難しいのは、実現させるべきモチーフではなく、魂なんだよ」


とリブ氏。つまり、画家の気持ちになりきることが大変だということです。
2005年に告発されるまで、35年間、彼は贋作を芸術市場に溢れさせていました。
ピカソ、マチス、マネ、シャガール…。
彼は、名だたる巨匠の作品を模倣することができ、
キャンバスをわざと古く見せるために、当時の画材を使用することもいとわない。
悪質な画商が顧客捜しをし、彼は贋作1枚につき2000〜5000ユーロも得ていたらしい。

ニュースを見るだけでも、ただ者じゃない贋作画家だとわかります(苦笑)
彼は模写をしているのではなく、それぞれの画家の技法を研究し、
その画家になりきって新作を描くのだ。
ここまで来たら、もはや巨匠。。。

ちなみに、有罪判決を受けた後に、映画「ルノワール 陽だまりの裸婦」で、
「ルノワールの手」を演じたのは、リブ氏だったそうです。

原書が出た頃に放送されたFrance2のドキュメンタリー番組もあります。

本人が出ている映画も興味津々だけど、日本での公開は未定なので、
とりあえず、この本を読むのがとても楽しみ。。。
いわゆる悪に手を染めた画家の自伝だから、
自分が感情移入できるかどうかはわからないけれど、
ただ者ではない腕の持主が、なぜ「贋作画家」になったのか、
ならざるを得なかったのか、なりたくてなったのか…気になります。

f0176688_1746594.gif 読んだ後にブログに紹介すればいいのだけど、
 Kaoluluは遅読な上に、近頃、新刊刊行のサイクルが異様に早く、
 あっと言う間に本屋から姿を消してしまうので、読む前に書きました。
 秋の虫が鳴き始めた晩夏の夜に…どうかな。
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by kaolulu-nv | 2016-08-23 23:01 | 読書 | Comments(0)

パリじゃなくても、カウンターでごはんしたい!

f0176688_15592813.jpgこんにちは、Kaoluluです。
フランスは喪に服しています。
でも、Kaoluluはあえていつも通りにします。

昨日は「この週末のフランスのニュースは憂鬱だろう」と見込んで、
会社帰りに書店へ寄りました。
旅行書コーナーのフランスネタ本は、頻繁にチェックしているのですが、
最近は買うことが少なくなってしまったKaolulu。。。

旅行ノウハウ本はもう十分持っている気がするのと、
フランス在住の著者に強いジェラシーを感じるから(笑)
あと、自宅本棚がいっぱいなので、流行モノは蔵書として認めないことにしたから。

昨日は、久しぶりに「おお!こ、これは!!!」と、背表紙を見ただけで即買いしました。

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「パリ、カウンターでごはん」誠文堂新光社 1800円+税

伊藤文さんだ!しかも本棚から取り出してみると、表紙に、写真は吉田タイスケ氏とある。
どちらもKaolulu、大ファンである(笑)
フランスを撮影させたらこの人以外にいないと、Kaoluluが勝手に思い込んでいる吉田さんには
昨年、念願叶ってご本人にお会いすることができました。(吉田さん、ちょっとひいてました…)

伊藤さんは、同じくパリ在住の食のライター加納雪乃さんと並ぶ
「Kaoluluが一度会ってみたい人」の1人です。
2人とも、Kaouluがお世話になった柴田書店の料理雑誌でいつも名前を拝見していて、
ああ、毎回面白いところを取材しているなぁと感心していました。

たぶん、みんな同年代。
なぜか15〜20年前ごろ、同時期に日本人女性がフランスに憧れた。関連性は全くない。
特にフランスのイベントがあったわけでも、PR活動があったわけでもない。
女性アナウンサーが、次々と渡仏したり、有名女優が突如移住したり…。
Kaoluluも別にそれに感化されたというわけではなく、たまたま来日した美術展に感動して、
「現地でもっといっぱい見なくては!」という衝動にかられ、仏語を勉強し始めた。

当時渡仏した彼女たちのお陰で、今、フランスの食情報が日本にタイムラグなく入って来る。

使われている写真は全て吉田さんのものというこの本は、
まとまりががあって、贅沢で、雰囲気が本当にいい。。。
これはガイドブックというよりは、お店のストーリーが語られた歴史書であり、
伊藤さんのエッセイでもある、れっきとした読み物だと感じる。

今朝、ネットで書名を検索して気づいた…!
サカキラボの刊行記念イベントを逃してしまったことを!!(涙)
そうだ、Kaoluluは先月末でメルマガ用アドレスを解約したため、
サカキラボからのメールが受け取れなかったのだ!!バカバカっ。

もう1つ、代官山蔦屋書店でもトークイベントがあるそう。
こちらはまだ空席があるようすです。今月26日。
伊藤さんや吉田さんに会えるけれど、代官山は会社帰りに行くには遠すぎる…。東京横断往復。

一人旅をすると、ごはんに困るんです。
アパートで自分で食事を作るのも憧れるけど、1人だと食材が余ってしまうし、
実際には、歩き疲れて部屋に戻ると「スーパーのレトルトや総菜でいいや」と思ってしまいます。

f0176688_17445952.gif そうか、カウンターという手があった。
 観光客が常連客に混じってカウンターに座るのは、とても勇気がいるけれど、
 次の旅行では挑戦してみたいです。
 そこで、常連客の話に相づちくらい打てるように、フランス語も磨いておかないとね。
…って次に行くのはパリではないけど。

*後日追記*
伊藤さんの日本語はところどころ変です(苦笑)久しぶりにじっくり読んで思い出しました。
以前、彼女の翻訳した「パリのお馬鹿な大喰らい」を読んだ時に感じたのと同じ感想です。
目を付けるところは鋭く、とても惹かれる店や人物を見つけ出す才能は認められるのだけど、
彼女の文章は、若干気取りを感じる言い回しと、字数合わせのムリを感じさせるのが残念。
つい、赤ペン片手に読んでしまうくらい…。

「甘みの高いウニ」(味に「高低」は使わない)、「挑戦家」(「冒険家」か「挑戦者」が普通)、「周りはめくるめく変わっています」(「めくるめく」は動詞。形容詞としてならそのままでも使用できるが、副詞にするなら「めくるめくように」)、「今を馳せる」(「今に名を馳せる」と言いたいのか?)、「お客の心情を憂いて」(「憂える」の活用は「憂えて」)、「予約を取る」という表現をお客側と店側で使っていて紛らわしい(店側は「受ける」)…などなど…どんどん出てきてしまいます。
「あれあれ、主語はなんだったっけ?目的語はあった?」と、文頭へ戻って確認したくなる文末(動詞)が多いです。20年もフランスに住んでらっしゃるから完全にフランス語頭なんだろうなぁ…。むしろ出版社はきちんと校正したのかなと疑問。
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by kaolulu-nv | 2016-07-16 12:40 | 読書 | Comments(0)

別府-島原地溝帯

f0176688_17413896.jpgこんにちは、Kaoluluです。
今日は風が強く、うなっています。
せっかくの週末なのに、どんより…。
Kaoluluの鼻声も治らないので、じっとしてます。
ぐずぐず。。。

昨日、日本のニュースで熊本地震の震源地図を見ていて、思い出したことがありました。
Kaoluluは、九州には行ったことがないのですが、
地図は大小、何度か描いたことがあるのです…。

それは、このブログの左欄外に紹介している2014年に刊行された
巽好幸先生の「和食はなぜ美味しい」岩波書店です。

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刊行当時の紹介記事

この本を作る時には、事前に原稿を読ませてもらいました。
日本の地質学と食文化の関連性を食べ歩きエッセイ風に描いた、
マグマ博士こと巽先生の渾身の作。
文学作品なのか、科学論文なのか、司書も編集者も分類に悩んだ大変珍しいタイプの本です。

目次の中に、「一二月 河豚――九州島が分裂する!?」という、
当時もどきっとした章があります。

今回の熊本地震の報道でたびたび耳にする「別府-島原地溝帯」
多くのニュースが、九州はこの地溝帯を境に南北に引っ張られていて、亀裂、つまり断層が
複数走っており、そのため、連鎖的に地震が起きている…と解説しています。

この本では、地溝帯にある断層については特に触れてはいないのですが、
日本列島が、中国大陸から分離して日本海が生まれたのと同じ理屈で、
九州島が徐々に南北に離れている話が出てきます。

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「和食はなぜ美味しい」より、Kaolulu挿絵。(原書には彩色はありません)
転載不可:図についてのお問い合わせは岩波書店へお願い致します。


一見すると、瀬戸内海の続きがこの「別府-島原地溝帯」に繋がっているように見えます。
九州東部までは、瀬戸内と同じ「南海トラフ」の影響をうけているのですが、
有明海周辺は、プレートの力の向きが急激に変わっています。
「別府-島原地溝帯」は、むしろ、西にある「沖縄トラフ」の一部と考えられているそうです。

この本には、
「国土地理院の測量結果によると、九州島は年間1〜2センチメートルの速度で南北方向に分離し、地溝帯は年に2〜3ミリメートル沈降を続けているらしい」
とあります。
これは、1万年後に、地溝帯が海になり、九州は南北に分断される計算になるそうです。

世界で有名な地溝帯といえば、アフリカにありますよね。。。
大陸が生まれている場所といわれる、アフリカ大地溝帯。
アフリカ大陸が、東西へ分裂し大きくなっているように、
沖縄トラフや日本海は分裂して、日本列島は徐々に太平洋へと動いているそうです。

f0176688_1437184.gif 地震が起きる度に、地球って生きてるんだなと感じます。。。
 義援金、少しずつコンビニに預けに行こう。
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by kaolulu-nv | 2016-04-17 11:33 | 読書 | Comments(4)

IKEAのタンスに閉じこめられたサドゥーの奇想天外な旅

f0176688_17413896.jpg こんにちは、Kaoluluです。
 いいお天気の続いている連休4日目。
 Kaoluluはマイペースで仕事を進めています。
 ずっとペン(シャープペンシルですが)を握っていると、
 中指がとても痛くなるので、傍らに本を置いて休憩しながら…。

Kaoluluの読書量は、最近減っています。
経済的なものもあるし、今年は読書の時間をDELFの試験勉強に回していたから。
去年買った本が読まれずにずっと積まれていました(苦笑)

で、昨日、後半を一気読みしてしまった本。
IKEAのタンスに閉じこめられたサドゥーの
 奇想天外な旅」
ロマン・プエルトラス
原題:L'extraordinaire voyage du fakir qui était resté coincé dans une armoire IKEA

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フランス、モンペリエ出身の現役国境警察官によるデビュー作。2013年のベストセラー。
ネタバレを避けているのか、この帯の文言には若干偽りアリ。
「笑顔満開の物語」でもないし、「フランス発無賃周遊旅行」でもない。

この謳い文句に誘われて読み始めたならば、必ずガッカリするはず。。。
事実、読後の感想を検索すると、「つまらない」と「面白い」の両極端に割れています。
「つまらない」と思った人は、おそらく、謳い文句通りにとらえた人か、
ヨーロッパの現在に関心がない人か、ヨーロッパ的考え方に馴染みのない人かもしれません。

Kaoluluも、確かに冒頭、主人公がIKEAに行く第一章「フランス」は、
ハッキリ言って期待はずれだったと思いました。
でも、この物語のスタートは、実は第二章「イギリス」からだと、気づく…。
(でも第一章があまりにも面白くないので、ここまで到達出来ない人もいるかもしれない…)

この物語は、全体としては、

「自称サドゥー(ヒンズー教の苦行を積む行者)、実際には
自国ではマジシャンのようなことをして、単にイカサマ師、詐欺師として生きていた
インド人の主人公 Ajatashatru Lavash Patel が、ヨーロッパの「すばらしい国」で、
自分の知らなかった世界を体験し、親切な人たちに出会って改心する」


…という流れではあるのだけど、本質は、
その過程に出会う人々の境遇から、現代のヨーロッパの陰に潜む移民問題と、
「すばらしい国」とは?と考えさせること。
…だと感じました。

主人公以外に登場する人々は、ロマのタクシー運転手、警察、
スーダンの不法移民、リビア国籍の貨物船の船長…など。

作者は、フランス国境警察本部の現役警部補(現在は執筆活動に専念するため休職中らしい)。
当然、ロマやマグレブ系の移民問題について詳しい。
アフリカや中東からやってくる不法移民たちは、即刻祖国に送り返されるのではなく、
初めに入国した国に送り返される…など、日本人には馴染みのない情報もこの本で知りました。

日本では断片的にしか報道されないヨーロッパの移民問題。

フランスのニュースを見ていると、毎日何かしら報道されています。
その数が何十万人という規模なので、受け入れ賛成と即答するのは無責任ですが、
もし自分が難民だったら…と想像すると心が痛みます。

フランスは、訪れるにはいい国だけど、働き口の少ない国…と移民たちも思っていて、
彼らが目指しているのは、EUならばドイツ、または、もっと北のイギリスを目指している。
まさに、この本の第二章が「イギリス」。
ここで出会った人たちの話が一番印象に残りました。

ARTE の現在のシリアからの移民ルートのレポート。

移民たちが「すばらしい国」と呼ぶ北側の国は、本当に「すばらしい国」なのか。
悲しいことに、生まれる国は選べない。
「騙したり、嘘をつく必要なく」「平和に」生きていける国ならば、
それだけで「すばらしい」ことなのだろうなと、
平和な国に生まれたことに感謝することができる本だと思います。

Romain Puértolas:作者のサイト
今月末に3冊目が刊行になるそう。2冊目は6月に日本でも翻訳刊行されています。
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by kaolulu-nv | 2015-09-22 10:28 | 読書 | Comments(0)

約1月遅れで買いました「パリ発、フランス旅 vol2」

f0176688_17413896.jpg こんにちは、Kaoluluです。
 超金欠が止まらない状態です。
 昨日も先週アポをとった営業先に再度電話をするも、あえなく撃沈…。
 ふぅ。。。
 長い金欠期間に悩みながらも、ずっと欲しいと思いつつ、
書店に行くたびに立ち読みしては、本棚に戻していた本を、とうとう買ってしまいました…。
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「地球の歩き方MOOK 『パリ発、フランス旅』vol.2」税込み1490円

2013年の冬に出たvol.1以来、心待ちにしていたvol.2。
創刊号は1200円+消費税5%だったけれど、今年は1380円+消費税8%…。
同ページ数でこの値上がりはいかに!!と、なかなか手が出ずにいました。

しかも、金欠で、フランス地方どころかパリに行く予定も立てられずにいます(苦笑)

でも、立ち読みするにつれ、この情報量に今までにないガイドブックの意気込みを感じまして…。
なんというか、とにかく同じ128ページなのにvol.1とvol.2 では、
内容のヴォリュームが全く違う(ダジャレ)。
パリに行く予定はないけれど…「パリのおいしいアドレス180」は半端じゃありません。
新しいお店も多く(最近KaoluluはFigaroなどもチェックできてないのでなんとも言えないが)、
ああ、そこ知ってる、チェックしてたよ!っていうお店もきちんと載っています。

観光案内以外の「食」についての下調べは、これ1冊で十分かもって感じ。
分類の仕方もわかりやすく、Kaoluluみたいな節約一人旅専門の人も、
星付きホテルの常連も、自分に合ったお店を簡単に探せます。

欲を言えば、vol.2はパリ情報に集中していて、
vol.1より地方の情報が少なくなってしまったことが、ちょっと残念かな。。。

f0176688_1746594.gifあまりに情報量が多いので、Kaoluluもどう紹介してよいやらです(笑)
6月末まで、シャトー&ホテル・コレクションのサイトで応募すると、
20名にこのムックが当たるそうですよ。
地球の歩き方MOOK「パリ発、フランス旅 vol.2」CHATEAUX&HOTELS COLLECTION

さて、今日は視力検査に行って来ようと思ってます。
そろそろ免許の書き換えなんだけど、コンタクトの度がちと怪しくなってきたので…。
免許センターでアウト!って言われる前に、検査してみようかと。
コンタクトも買い替えになってしまったら、金欠Kaolulu、かなり痛い出費です(苦笑)
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by kaolulu-nv | 2015-04-18 10:12 | 読書 | Comments(2)

2014年、心に残った本

f0176688_17413896.jpg こんにちは、Kaoluluです。
 先週17日水曜日に、姪っ子の誕生日プレゼントを、
 画材屋さんのネットショップに注文しました。
 今年始めに突然閉店してしまった近所の画材店。
 関西の画材店と共同経営だったのだけど、結局、関東からは撤退しました。
ネットショップだけになってしまってから、今回が初めての利用です。

18日木曜日に在庫確認のメールが来たので、その昼には銀行で振込入金しました。
今日はそれから6日目。。。しかし未だに入金確認の連絡さえありません。
在庫確認メールには、
「出荷予定日について:ご注文いただいた商品の出荷予定日は12月22日以降、ご入金確認次第となります。」
とあります。つまり「19日金曜日は営業日だけど、入金確認はしない。」ということ。
それって、普通の日本人の感覚からすると、かなりの怠慢…。
欧明社さんだって在庫確認が必要な通販だけど、入金は毎日チェックしてくれており、
入金翌日には商品が手元に届きます。あまりにスピーディーで驚くほどです。

通常は「1週間かかります」と言っておいて、「3日」で終わらせてお客を喜ばせるものですが、
ここは、メール通りに22日に入金確認をする正直な会社だとしよう。
で、23日に商品が到着しなかったというのはどう説明したらいいのだろう?
「入金は確認したけど、発送手続きをしなかった、あるいは、未だ入金確認はしていない」
ということです…。
もう既に誕生日プレゼントどころか、クリスマスプレゼントにも間に合わない……(涙)
25年もつきあってきた画材店ゆえに、だまし取られたのか?と不安な上、とても悲しい。
もし明日になっても到着しなかったら、もうおつきあいは終わりだな…と思います。
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とっても悔しく寂しいので、書いてしまいました。。。

*追記* あまりにヒドイと思ったので関西まで電話してみました。金曜に発送したところS運輸に「年末の配達は混むので請け負えない」と断られて戻ってきたのだとか…。明日着指定で別の宅急便で発送し直したと、かなり恐縮した感じで説明してくれました。…理由はどうあれ、入金確認の連絡メールくらいくれればいいのに。とりあえず、おつきあいは終わらずに済みそうです。

今日は手抜きで、Kaoluluが2014年に読んだ本で、心に残ったものを紹介しようと思います。

〈フランス関連〉
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「フランス人の不思議な頭の中」山口昌子著9月3日の記事

大変勉強になる本でした!
これを読んだがために、フランスが嫌いになりそうな気がしないでもないのですが、
特に、フランスの教育システムの話が印象に残っています。エリートはどうやって作られるか。
フランスの外面的な華やかさを満喫した後は、彼らの社会の仕組みと心の中を覗いてみたい…。
本質は住んでみないとわからないのだろうけど「ああ、彼らはこう教育されてきたんだな」と
歴史的、教育的背景を知ることができ、ちょっとだけ考え方が理解できる気がしてきます。

〈エッセイ〉
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岩波ジュニア新書「フリーという生き方」岸川真著7月5日の記事

泣きました…。著者はフリーの編集者として生きることになった方。
なろうと思ってなったというより、気がついたらなっていた、というタイプ。
実はKaoluluもイラストレーターになろうと思ってなったわけではなくて、
人に頼まれるままに描いていたら、気がついたらイラストレーターになっていたタイプ。
なので営業活動もして来なかった。。。それが今になって仇となっているのだが。
著者の岸川氏は、本当に食べるのも困るほど、人に借金をして生活した苦難を味わっている。
それでも仕事を取りに、営業して歩く。それだけでなく、自ら仕事を作る。会社には属さない。
いつか自分が著者となる日を夢見て。
Kaoluluもどんなに貧しくても、全身ユニクロで2000円の靴を履いていようと、
夢に向かって頑張ろうって決心させてくれた本です。

〈推理小説〉
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「メグレと首無し死体」ジョルジュ・シムノン著 長島良三訳11月18日の記事

ショルジュ・シムノンのメグレ警視シリーズでも、後半期にあたる作品らしいです。
彼の作品に出てくる登場人物は、大富豪の場合と、パリの下町の下層の人々の場合があります。
この作品は、もちろん後者。
後者の場合の方が、シムノンの文章が生きているように感じます。中でもこの作品は秀逸。
パリのカフェの店主は、たいてい田舎出身の元労働者。
パリに住むために、いつか労働者からカフェの店主になるのが彼らの夢。。。
サンマルタン運河沿いにある薄暗いカフェは、そんな夫婦の夢だったはずだが…。
華やかなイメージの強いパリの、最下層でうごめく人々の様子が、じわじわと伝わってきます。

〈童話〉
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ブンナよ、木からおりてこい」水上勉著(この帯のコピーは悪趣味でいただけないな…)

昭和47年、Kaoluluが1歳の時に発表された童話。その後戯曲になってヒットしたそう。
有名だから、Kaoluluがここで説明する必要はないかもしれません。
人前でかっこつけたがるトノサマカエルのブンナが、自慢するために椎の木のてっぺんに登る。
しかし、そこは鳶の食糧保管庫だった…。
ブンナは、そこで鳶にさらわれて来た生き物たちと話したり、彼らの話を盗み聞きする。
哀れだと同情したり、ひどい奴だと恨んだり…でも最後に「生き物の宿命」を悟る。
それは諦めでもあり、喜びでもある。生命は繰り返す。弱肉強食と輪廻。
第十章がとても感動的で、思わず涙が出て来てしまいました。(そこまで結構長いのですが…)

水上氏は、子どもたちへ読み聞かせ、語り聞かせる目的でこれを書いたのだそう。
読み聞かせの後に実際の本を与えると、子どもたちは何の抵抗もなく本を読み始めるのだとか。
子供にももちろん、面白いと思うけれど、大人にも刺さるものがあります。

「ブンナは、むかしのように得意になれませんでした。これはみょうなことでした。どこか気がはずまない。土がえるたちに自分が勇敢だった冒険の夜な夜なをずいぶんじまんもしてやりたい思いはあったはずですが、どういうわけか、じまんしたい気持ちはなくて、土がえるがなつかしげに、ブンナの帰ってきたことをよろこんで、話しかけてくるのに、こちらはにこにこしてただ素直にこたえるだけなのです。」(p. 201より抜粋)

ブンナが木から降りて来て、土がえると会ったシーン。
彼が精神的に一回り大きくなったことが、伝わってきます。。。


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来年も頑張ろう!


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by kaolulu-nv | 2014-12-24 11:46 | 読書 | Comments(0)

Mairet et le corps sans tête で「りんぼく酒」答え合わせ

f0176688_17413896.jpg こんにちは、Kaoluluです。
 昨日は一日中冷たい小雨が降ったり止んだり、
 夕方頃から本格的に強い雨になった関東地方。
 今日は曇りですが、雨は降っていないから、
 ちょっとスケートリンクがどんなものか見に行こうかな…。

その前に、昨日届いた「Maigret et le coups sans tête」
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結構薄い。5.6ユーロのポッシュ版は、今年の9月に増刷されたもの。
タイトル部分だけニス引きで、全体はつや消し。
一見豪華だけど、本文紙は例のざらざらしたもので、1年も本棚に置いておくと黄ばむヤツです。
軽いけれど、表紙の紙も決して厚くないので、カバンに入れていたら1日でボロボロだろうな‥。
この点、はやり日本の文庫本は頑丈だと思います。カバーも帯もついてるしね。

さて、11月末にこの本の日本語訳「メグレと首無し死体」長島良三訳を読みました。
その際に本文に出て来た「りんぼく酒」が一体なんなのかと疑問を持ち、
あーだろうか、こーだろうかとこのブログで謎解きをしました。
メグレ警視が飲んでいる「りんぼく酒」の謎解き(11月25日の記事)
この時の推理では、
仏語 Prunelle の学名「Prunus spinosa」を、
リンボクの学名「Prunus spinulosa」と取り違えているのではないか?

というものでした。
「Prunus spinosa」はリンボクではなく、スピノサスモモ。通称スローベリー。
学名は似ているけれど、実際は別もので、アルザスでお酒にされるのはスローベリーのはず…。

その答え合わせをするために、わざわざ買った原書(苦笑)

「外套に腕を通す前に、彼はりんぼく酒を小さなグラスに自分で注いだ。」

この部分を探しました。191ページある原書から探すのは結構大変な作業でした。
それは原書の151ページにありました。
もちろん、1日で読んだわけではなく、おおよその目星を付けて
メグレが自宅にいるシーンを探しました。

「Avant de passer son manteau, il se versa un petit verre de prunelle.」

f0176688_1746594.gifやった〜〜〜! アタリです!
正確には「スローベリー酒」もしくは「スロープラム酒」。
これで一件落着!

円安のこの時期に、わざわざフランスから取り寄せてしまったので、
せっかくですから最初からじっくり辞書を引き引き読もうと思います。
メグレ警視はルパンよりも読みやすいと感じます。時代が近いからですね。

そういや、INAにこの「メグレと首無し死体」の1974年のドラマがアップされております。
こちらは冒頭抜粋ではなく、全編見ることができます。
INA : Maigret et le corps sans tête 1974のドラマ
f0176688_11133357.jpg
(INAのサイトより画面キャプチャー)
1時間半のドラマなので見応えがあります。
当時のサンマルタン運河の河岸は今と少し雰囲気が違い、かなり殺伐としています。
Villem公園の辺りは倉庫街だったようですね。
ただ、BGMもない暗い画面のドラマは、最後まで見るのは結構辛いです。
ここでPrunelleが登場したとしても、ドラマではト書き部分は読まないので、
彼が何を飲んでいるのかはほとんどわかりません。そもそも帰宅シーンは省略されているしね。

あれ〜?さっきより雲が厚くなって来ちゃった…。
出かけようかどうしようか。。。
いずれにせよ、寒そうなので皆さんも暖かくして週末をお過ごしください。


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by kaolulu-nv | 2014-12-21 11:18 | 読書 | Comments(4)

赤ペンと「みまわりこびと」を買いました

f0176688_17413896.jpg こんにちは、Kaoluluです。
 今日は雲の流れが速くて、曇ったり晴れたりしています。
 Kaoluluは、毎朝毎朝なにかしらフランスのニュースを
 プリントアウトして読んでいます。
 もちろん、辞書なしだと結構チンプンカンプン。。。
Kaoluluが選ぶ「今年の本グランプリ」は「ロワイヤル・ポッシュ」で決まりってくらい大活躍。

プリントアウトしたニュースに、赤ペンでぎっちり、単語の意味と訳文を書き込みます。
以前は捨てていたプリントアウトを、今年からファイリングし始めたのですが、
消費するコピー紙の量もすごいけれど、赤ペンのインク消費もすごいと気づきました。

フランスの学生たちが、ボールペンでノートを付けているというのを聞いて、
以前は「間違えたら消せないのに!?」とびっくりしたものですが、
今では「インクカートリッジ、1年で何本使うんだろ??」とびっくりしています。
しかも、漢字の多い日本では、太さ0.4〜0.7ミリ程度が一般的ですが、
アルファベットだけのフランスでは、0.7〜1.0ミリ程度が一般的で、インクの減りも早そう。

それでも最近、日記さえも黒ボールペンでつけるようになったKaolulu。
理由は、「濃くて見やすい」から。←単なる老眼??

いや、フランスの家は薄暗いのに、あの中で本を読んだり勉強したりしています。
確かに、瞳の色が明るい人種は、アジア人よりも暗い場所で物が見えるらしいのですが、
ボールペンで文字を書いているからじゃないかと、最近思い始めたのです。
鉛筆で描いた線は、暗い部屋では淡くてみづらく、電灯の下へ持って行くとてらてら反射する…。

本の場合は、紙の色が日本とフランスでは違うように感じます。
日本はクリーム色系の紙が多く、蛍光灯の下では文字が見やすいけれど、
オレンジ色の電灯の下では、なんとなく見づらい。
フランスは青っぽい白色の紙が多く、オレンジ色の電灯の下でも文字がくっきり見える。

f0176688_17465224.gif…え、うそだろって??(汗)
これはKaoluluの感覚なので人によって違うのかもしれません。
ぜひ試してみて下さい。

前置きが長くなりすぎました。昨日、赤ペンのインクが切れたので、本屋へ買いに行きました。
f0176688_10375050.jpg
赤ペンを買いに行ったはずなのに、絵本を1冊買っちゃいましたー。節約中なのにー。
「みまわりこびと」アストリッド・リンドグレーン作/キティ・クローザー絵
ふしみみさを訳 講談社 1400円+税

実はこの本、昨年のグループ展の際、メンバーに原書を見せてもらっていました。
Kittyさんを講師に迎えた時の、絵本ワークショップに参加した人たちのグループ展だったので。
ワークショップの時に通訳をしてくださったのが、訳者ふしみみさをさん。

クリスマスシーズンに合わせた絵本特集の棚に並んでいて、つい買ってしまいました…。

ワークショップのメンバーの集まりは、去年のグループ展を最後に一時休止。
その後みなさんが何をされているのか、Kaoluluには情報は入ってきません。。。
たぶん、他の方達はFacebook等で連絡をし合っているのかもしれないのですが、
Kaoluluはこのブログで手一杯、Facebookはあまり興味がないのです。
この「みまわりこびと」についても、10月末の刊行だからメンバーは知っているんだろうな。
寂しいけど、仕方ないね。Facebookは嫌なんだから。

「みまわりこびと」の仏語題は「Lutin veille」
Kittyさんの絵は、色鉛筆で描いた物が多いけれど、これは水彩とペンカラーインク。
Kaoluluはこちらの方が好きです。深みがあって。(フランス原書の方は、表紙の絵が違います)

f0176688_1746594.gifフランス在住の方たちも買えると思います(l'Ecole des loisirs社から2012年刊行)。
クリスマスプレゼントにぴったりかもね。
これからゆっくり読ませてもらいます。

今日は今朝読んだニュースを紹介するつもりだったけれど、長くなったので明日に回しますね。


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f0176688_9554832.jpg
「和食はなぜ美味しい 日本列島の贈りもの」11月21日刊
 巽好幸著 岩波書店(Kaolulu挿絵・装画)
 どうぞよろしくお願い致します。


*紹介されました* 関西地方のABCラジオ「おはようパーソナリティ」にて、この本が紹介されました。 →今日の本紹介
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by kaolulu-nv | 2014-11-28 10:56 | 読書 | Comments(2)

メグレ警視が飲んでいる「りんぼく酒」の謎解き

f0176688_17413896.jpg こんにちは、Kaoluluです。
 三連休が終わったと思ったら雨です…。
 今日は郵便局に行きたかったのだけど、
 荷物が濡れてしまいそうなので、明日にしようかな。
 さて、昨日の記事にもチラリと書いて、
コメント欄で謎解きをしていたメグレ警視シリーズの長島良三氏の翻訳のナゾを改めて紹介。

埋没図書館にはメグレシリーズが36冊あるのですが、その中で長島氏の翻訳は9冊あります。
その9作の原題を、フランス語書籍専門書店・欧明社さんへ送って在庫確認をしてもらいました。
お店の16冊のメグレ警視シリーズ在庫のうち、3冊が該当すると調べて下さいました。

f0176688_1746594.gifその3冊の日本語訳の中に、Kaoluluが気になっているある言葉があるかを、
昨日は埋没図書館へ確認に行って来ました。
ある言葉とは、「りんぼく酒」

先週読んだ「メグレと首無し死体」の中で出てきたこの謎のお酒は、
結局、調べた3冊には載っていないようでした。1時間半斜め読みをしたのだけど…。

仕方なく、家へ帰って、もう一度ネットで検索してみました。
「用例.jp」にある、メグレ警視シリーズ内の引用が気になります。
f0176688_10272971.jpg
(用例.jpのキャプチャー画像)
Kaoluluが実際に長島氏の訳で読んだのは一番上。
その他の本は、ここには「メグレ警視のクリスマス」と「メグレと政府高官」しかないけれど、
検索で「メグレの打ち明け話」や「メグレと匿名の密告者」にも出てくることがわかりました。
注:「メグレと匿名の密告者」は長島氏訳ではなく、野中雁氏の訳である。

用例.jpをみると「メグレ警視のクリスマス」からの引用が多いです。
よく読むとここにヒントがありました。
メグレ警視の義妹がアルザスに住んでおり、よく「りんぼく酒」を送ってくるというもの。

りんぼく酒はアルザス名産である

これは大きなヒントになります。
アルザス地方はキルシュをはじめ、果物でオー・ド・ヴィ(蒸留酒)を作ることで有名なのです。
りんぼく酒は蒸留酒だろうと、ここで目処が立ちました。

実はアルザス産だと知る前に、Kaoluluは勝手に「Gin ジン」かなと推測しました。
ジンは、ネズの実で香りをつけていると知っていたので、もしやネズの実かと。。。
残念ながらジンはイギリス産でしたが、そこでスロー・ジンという、
スロー・プラム(スローベリー)の実で香りをつけるお酒があることを偶然知りました。
なんとなく気になったので、スロー・プラムも連鎖的に調べてみました。

スロー・プラムとは、日本語では「スピノサスモモ」と呼ばれているそうです。
ウィキペディア;スピノサスモモ
ウィキには、イギリスではジンやジャム、スペインではパチャランというお酒になるとある。
f0176688_10423749.jpg
Kaoluluの即興描きで失礼。こんな感じの実がなるそう。
フランス語名は「prunelle(プリュネル)」スピノサスモモの木は「prunellier」
ウィキペディア:prunellier
もちろん、アルザス地方にも Eau de vie de prunelle という蒸留酒が存在します。
これは期待ができるかも…。

そこで、あれ?と思う。
日本語で「リンボク」とウィキペディアを検索すると、
学名「Prunus spinulosa」と出て来るのです。→ウィキペディア:リンボク

リンボクもスピノサスモモも「Prunus spinosa」なの?
f0176688_11245966.jpg
またまたKaoluluの即興描きで失礼します。リンボクの実はこんな感じだそう。全く違うね…。

ウィキの間違い???と思って、よく見ると、
スピノサスモモは「Prunus spinosa」
リンボクは「Prunus spinulosa」
なんと紛らわしい!

f0176688_17452370.gifきっと長島氏は、Prunelle=Prunus spinosaというのを、Prunus spinulosaと見間違い、
日本名である「りんぼく酒」と訳してしまったのだろう。。。
本当は「スピノサスモモ酒」か、「スロー・プラム酒」が妥当だと思われます。


先ほど、欧明社に「メグレと首無し死体」の原書取り寄せを注文しました。
さて、「りんぼく酒」にあたる原文が「eau de vie de prunelle」か否か。
数週間後のお楽しみです!



*後日追記* 原書を買って答え合わせをしました。結果は→こちら!
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f0176688_9554832.jpg
「和食はなぜ美味しい 日本列島の贈りもの」11月21日刊
 巽好幸著 岩波書店(Kaolulu挿絵・装画)
 どうぞよろしくお願い致します。
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by kaolulu-nv | 2014-11-25 11:05 | 読書 | Comments(8)

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