人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ときどき日誌 sur NetVillage

Kaoluluの日誌:France/news/旅

ジイサンの名はFerdinand

ジイサンの名はFerdinand_f0176688_10311233.jpg
昨晩、台風が過ぎました。雨の日曜日、お出かけを延期してネットサーフィンと読書。
クレルモンのSNCFのキオスクで買った「Mémé dans le orties」を読み終えました!
4月末から読み始めたので、正味5ヶ月半。
電子辞書のお陰で最短記録達成。今までは1冊1年かかりました。

仏語読書のコツについては、人それぞれあるようですが、
Kaoluluの場合は「日本語に翻訳されていない本・映画化されていない本」がいい。
その方が楽だという方も多いけれど、
Kaoluluは結末がわかっていると必ず途中で投げ出してしまうのです…(汗)




ジイサンの名はFerdinand_f0176688_17413896.jpg こんにちは、Kaoluluです。
 今日は敬老の日。
 数年前から「9月の第3月曜日」いわゆるハッピー・マンデーとなり、
 毎年3連休になる、有給をとれない日本人のための理想の国民の休日です(笑)
 さすがに今週末の「秋分の日」は世界共通の暦なので動かせない…。
(今年は土曜日にあたってしまって残念だ)


「Mémé dans les orties(イラクサの中のばあちゃん)」を読み終えました。

敬老の日にちなんだわけではありませんが、登場人物は老人ばかり。
若い人も出て来るけれど、主人公Ferdinandじいさんの娘、
近所の小学生Julietteや美容師さんくらいかも。

どうやら、彼女の作品は老人が主人公の物語が多いらしい。
フランスもそれなりに高齢化しているということなのでしょう。

2015年にフランスでベストセラーとなった本の文庫版。

フランス語的には、口語、イディオム、ことわざが多くて大変だけど、
「セリフ」が多いので「話し言葉」の勉強になります。
逆に、書き言葉の単純過去形などは出て来ないので読みやすいです。
今どきの英語をそのままフランス語化した単語なども出てきて、
なるほどこう言うんだな〜と思ったり。。。
3人称を使った表現で、なおかつ、フランスの小説独特の主人公の呼び方の言い換え
(あるときは姓、あるときは名、あるときは役職など)がないので、わかりやすい。

DELF B1レベルの人なら、辞書片手に読めます。

ストーリー的には、意外にもハラハラドキドキもので、
最後までどうなるかと心配で、次々とページをめくりたくなる。
これが、最後まで読むことができた決め手です。
(ここでストーリーを言うと、面白くなくなってしまうので言わないよ!)

「Mémé〜」を読み始めている時に、日本の書店で見つけたのが写真右の本。
「何度でもおかえりを言おう」バルバラ・コンスタンティーヌ

タイトルの日本語が文法的におかしいのが個人的にとても気になるけれど、
(「おかえり」は感動詞で、名詞ではなく、目的語でもないから助詞は「を」じゃなくて「と」だ)
Kaoluluはこれを書店の本棚の背表紙だけを見て手にとりました。

フランスに関連する本を探すときのコツは、カタカナになった著者の名前。。。
本棚から出し、表紙を見たら、思った通り!フランスが舞台の本でした。
裏表紙のあらすじを見ると「偏屈な老人フェルディナンは息子夫婦に見放され…」とあり、

「なぬ!!既に日本語に翻訳されていたか!?」

と焦ったKaolulu。
もし翻訳本なら買ったら最後、「Mémé〜」は最後まで読めないかもしれない。

しかし、買って帰って家でよくみると著者が違う。。。ほっ。
それに、Ferdinandの子供は「娘」だった。

Ferdinandという名前は、フランスでは「おじいさん」の代表的な名前なのでしょうか?
しかも、「偏屈な」じいさんの。。。


「Mémé〜」のFerdinandは、相当な偏屈。
近所の老人たちとも仲良く出来ないし、娘ともうまく行かない上、
特に彼の元奥さんに対しては、別れた後でさえ全く理解がない。

「なんどでも〜」のフェルディナンは、言うほど偏屈ではないと感じる。
普通のおじいさんが、一人暮らしを始めたがために寂しくなっただけという感じで、
息子夫婦には少々イジワルだけれど、近所の人には親切だ。

フランスの家族の形は、日本の家族の形と違います。
前の「エマニュエル・トッド」に関する本を読んで、その理由が少しわかったけれど、
こうして家族がテーマの本を読んでいてもだんだんそれがわかってくる気がします。

今、イラン生まれの作家Chahdortt Djavannの
「Comment peut-on être français ? どうすればフランス人になれるのか?」
を読み始めたところです。

ジイサンの名はFerdinand_f0176688_12470940.jpg
アゼルバイジャンの、つい最近まで出生届もなかったような大家族に生まれた主人公が、
フランス語にあこがれてパリへ行く話。
これはまた別の世代が見るフランスの家族がわかりそうな気がします…。

ジイサンの名はFerdinand_f0176688_17465224.gif 結構文法的に難しいので、読み進めるのが大変です(汗)
 1年で読破できるかな…。

ジイサンの名はFerdinand_f0176688_182834100.jpg


Commented by シシィ at 2017-09-21 22:22 x
Kaoluluさん、こんにちは。ご無沙汰してしまいました!
バタバタと過ごした今年の夏、9月に入り新学期も始まり、ようやく落ち着きを取り戻したと思ったらなんだかもうすでに秋が深まり、山では初雪も降ってしまいました。
Kaoluluさんは、常にフランス語もブログも更新されていて素晴らしいです! クレルモンフェランでのスケッチの水彩画はさすがとてもきれいで素敵ですね。惚れ惚れしてしまいます^^
こちらに引っ越して3か月ほどになりますが、犬と散歩をしながら、ああ、ここがKaoluluさんが、デジカメを買ったところ、ここがとても感じの良くない職員がいたところ、ここでお水を飲まれたのねー、などと、おかげさまでKaoluluさんとお散歩を楽しんでいる気がします(笑)
フランス語は恐ろしいほど勉強していません(>_<) ・・・またKaoluluさんのブログに遊びに来ながら、少しでも見習ってなにかしなければと思案中です。
Commented by kaolulu-nv at 2017-09-22 19:19
> シシィさん
こんにちは!
そちらの山にはもう初雪ですか。早い!
今年は日本も変な天気で、お盆に入ったとたん曇天と雨が続き、たまにしか太陽を見ることができませんでした。それでも、いつのころからか「30℃以下だと涼しい」という体感基準ができてしまい、28℃くらいだと暑いのか涼しいのかよくわからない感じ。今日からは25℃以下になり、ようやく「明らかに涼しい」秋が到来したようです。

あの街に住んでいるシシィさんが羨ましいです!もっとゆっくりしたかったなぁ。スケッチもしたかったです。(写真もないので今から描くこともできないし…)いつかまた行けるかな。

フランスにいるのだから、必死に勉強しなくても、フランス語力が落ちるってことはないのではないでしょうか。私は通勤するようになって、本当にフランス語から離れてしまいました。全く聞き取れないんです(涙)せめて読むことだけは…と、読書を続けています。それは、フランス語の勉強というより、本当に内容を楽しむ「読書」です。フランス語でフランスが舞台の小説を読んでいると、とても幸せな気分になれるんです。単語帳を作りながら読めば勉強になるのだけど、そうすると、あまり内容が頭に入らないんですよねぇ〜。何かいい勉強方法はないのかなぁ。(って、語学は本人が努力するしか方法はないんだけど!)
名前
URL
削除用パスワード
by kaolulu-nv | 2017-09-18 11:32 | 読書 | Comments(2)

by kaolulu-nv
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31