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Kaoluluの日誌:France/news/旅

本物のマルセイユ石鹸はどこ産?

本物のマルセイユ石鹸はどこ産?_f0176688_15592813.jpgこんにちは、Kaoluluです。
やっと1週間が終わりました。今週は長く感じました。
火曜日は春のような陽気だったのに、昨日今日は冬に逆戻り。

テレビは震災関連番組が多くなるのかなと思ったけれど、
前日まででほとんど終わり、今日はニュースくらいですね。
あれから5年。早いですね。。。

今日は、前の記事のリヨンとマルセイユ、どっちと取り上げようかと悩み、
ちょうど3月4日に「マルセイユ石鹸」についてのニュースがあったので、こちらを紹介します。

France2: Le savon de Marseille va-t-il avoir son label ?
 「マルセイユ石鹸、ラベル取得なるか?」
2016年3月4日

本物のマルセイユ石鹸はどこ産?_f0176688_2263162.jpg
France2ニュース動画よりキャプチャー画像

ここで言う「ラベル」とは、EUのIGPラベル(地理的表示)のことです。
日本では地理的表示制度GIは昨年ようやく登録開始され、
3月10日時点でやっと11品目が登録されたばかりですが、
EUやフランスには、様々な特産品の保護制度がたくさんあります。
→ 以前の記事「農水省の「地理的表示保護制度(GI)」とフランスの AOC」
→ 以前の記事「フランスの新・地理的表示ラベル「ig」 」

実は、世界的に有名な「Savon de Marseille マルセイユ石鹸」は、
EUのIGPも、フランスのIGも取得していない
のだそうです。
製造者組合のメンバーたちは、今、自分たちの伝統の製法技術と名称表示を保護するために、
闘っている最中です。

材料は、水、海の塩、重曹 苛性ソーダ、植物油のみ。香料や着色料は一切含みません。
それらを大鍋でぐつぐつと煮ます。
これが600年以上続く、マルセイユ石鹸の伝統のレシピ。

マルセイユ石鹸は、プロヴァンス地方とその首都マルセイユの大切な財産の一部。
1世紀前には、100以上の石鹸メーカーが軒を連ねていましたが、
今日残っているのはたったの4軒です。
ニュースでは、そのうちの1つ、Marius Fabre が登場しています。
(以前、万能洗剤savon noirで紹介しましたね)

しかし、実は、伝統に従った製法で作った良質な石鹸ということで、
ナント近郊 Rezé という街の石鹸メーカー Savonnierie de l'Atlantique社が、
すでに「マルセイユ石鹸」という名のラベルを取得してしまっている
のです。
石鹸には堂々と「Savon de Marseille」の文字が刻印されています。

マルセイユなのに、なんと、ナント!!(←ベタなジョーク)
マルセイユとナントはフランスの対角線上にあると言っていいくらい離れてますが…(汗)

もし、この「ナント産マルセイユ石鹸」の製法が、
Savonnerie de l'Atlantique社によって真似されたものだとしたら、
この会社は「マルセイユ石鹸」という公式ラベルを表示する権利を剥奪されるかもしれません。
(通常なら、ラベルを取得しているナントの会社が、「マルセイユ石鹸」を名乗る他の商品を指摘することができるはずですが、してないということは自らも後ろめたい気持ちを抱いているのかも…)

本物のマルセイユ石鹸はどこ産?_f0176688_17452370.gif 「マルセイユ石鹸」は、街角のマルシェでよく見かけますが、
 ほとんどがニセモノだそう。
 ナント産なら製法・品質が保証されているのでまだいいですが、
 90%がチュニジア産、トルコ産、中国産のニセモノだそうです(汗)

本物のマルセイユ産マルセイユ石鹸がIGPラベルを取得したら、
カラフルな偽マルセイユ石鹸は、ただの石鹸として売られるようになるかも。
お土産を買うときは気をつけてくださいね!
本物のマルセイユ石鹸はどこ産?_f0176688_10193148.jpg

Commented by nanashi at 2018-10-13 13:42 x
重曹ではなく苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)を使います。苛性ソーダは昔は海藻の灰から作っていました。
Commented by kaolulu-nv at 2018-10-13 14:45
> nanashiさん
ご指摘ありがとうございます。
直しておきますね!
誰でもアクセス可能なネット上での情報は、真偽の確認が以前よりもさらに大切になったと思います。過去のブログ記事を削除しなくてはならない事態も考えられます。
またお気づきの点がありましたら、ぜひコメントください。
よろしくお願いいたします。
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by kaolulu-nv | 2016-03-11 22:52 | 気になるフランス | Comments(2)

by kaolulu-nv
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