人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ときどき日誌 sur NetVillage

Kaoluluの日誌:France/news/旅

シャンボール城、ワインシャトーになる

シャンボール城、ワインシャトーになる_f0176688_15592813.jpgこんにちは、Kaoluluです。
昨日はむしむしと暑かったですが、
今日は曇天で少し気温が下がりました。
日本各地で大雨被害が出ています。
関東地方は、もう少し降った方がよさそうなのに…。

今日は「シャンボール城」のニュースを紹介します。
去年もシャンボール城の庭園をルイ14世時代のフランス式に復元中だと伝えました。
その後どうなったのかレポートがないのですが…(汗)そちらは2016年完成予定。

ロワール川の古城巡りは日本人ツアーも多いので、
きっとこのシャンボール城を訪れたことのある人も多いでしょう。
フランソワ1世が、あのレオナルド・ダ・ヴィンチに設計させた言われているこのお城。
フランス語の「château シャトー」には、
「大邸宅」という意味の他に「ワイン蔵元」意味もありますが、
シャンボール城が、文字通り、両方の意味を持つようになるそうです。

France3: Les vignes de François 1er de retour à Chambord
 「フランソワ1世のブドウ畑、シャンボールに戻る」


ニュースサイトのレジュメと動画で話していることが合ってないんですけど(苦笑)
Kaoluluの耳では聞き取りはおぼつかないので、レジュメを素に概要を説明しますね。

シャンボール城から1kmの所に、12ヘクタールのブドウ畑を作っている真っ最中です。
既に6ヘクタール分のブドウの苗の植え付けが終わりました。

植え付けされているブドウの品種は5品目となる予定。
植え付けが終わった6ヘクタールのうち、2ヘクタールに「ロモランタン種」が植えられました。
残りの4ヘクタールは「ピノ・ノワール種」

「ピノ・ノワール種」については日本の皆さんもよくご存知でしょう。
でも、「ロモランタン種」はとても珍しい品種です。

ロモランタン種は、今から500年も昔の1519年、フランソワ1世が、
8000本の苗をブルゴーニュ地方から、このヴァル・ド・ロワールに持ち込んだ品種。
今では、フランスでもロワール地方のみが少量栽培している貴重なものだそうです。

「pré-phylloxériques」、どう訳すべきか、「前ネアブラムシ」と呼ばれる植物で、
その意味は「ネアブラムシの出現以前から存在した」という意味だそう。
ネアブラムシはアブラムシの1種で、19世紀半ばにヨーロッパのブドウ畑に
壊滅的な損害をもたらしました。
つまり、19世紀にわずかに生き残った、貴重な木の子孫なのです。

シャンボール領と同じくロワールにある、Soigns-en-Sologne の Marionnet 領で
ロモランタン種は大切に保存されていました。
このシャンボール領でのワイン醸造も Marionnet のブドウ栽培者が担当するそうです。

気になる、シャンボール・ワインの初収穫は4年後、2019年の予定。
2019年は、シャンボール城建設開始500周年ですから。

セゴレーヌ・ロワイヤル環境大臣のご所望どおり自然栽培・オーガニックワインを作り、
その見返りに、環境省は新しいブドウ園を経由するツアー企画に出資しているそうです。

最終的にブドウ畑は今の倍の12ヘクタールになり、1年で60万ユーロの売り上げが見込んでいて、
ブドウ畑の収益は、シャンボール領内、城などの修復などに使われるそうです。

シャンボール城、ワインシャトーになる_f0176688_1746594.gifシャンボール城のワインシャトー化は、国を挙げてのプロジェクトなんですね。
さすがはフランソワ1世。きっと希少な高級ワインができることでしょう。
4年後が楽しみです。
シャンボール城、ワインシャトーになる_f0176688_10193148.jpg

Commented by TOWA at 2015-06-16 12:06 x
こんにちは。
葡萄根油虫というものがフランスのブドウの木を絶滅までに追いこんだことがあるんですね。
知りませんでした。
Kaoluluさんのブログからいろんなところに飛んでいけて楽しいです。
1つの言葉からいろいろな言葉に飛んで、1日中辞書をひいていられるような生活だったら楽しいだろうな〜と思います。
そんなわけにもいかないので仕事に行ってきます。
Commented by kaolulu-nv at 2015-06-16 17:06
TOWAさん、こんにちは!いつもありがとうございます。
ネアブラムシがブドウを絶滅させたというか、正確には
「une sorte de puceron qui a ravagé les vignobles européns〜」
(ヨーロッパのブドウ園に大損害を与えたアブラムシの一種)
と記事には書いてありました。「壊滅的」と訳したのはちょっと大げさだったかもしれませんね。申し訳ございません。

私も、フランスのニュースを読んでいると、日本とはまた違った視線から見た問題や歴史などが発見できて、とても面白いなぁと感じています。
辞書を引くのは本当に時間がかかりますよね。私は忙しいときとそうでないときと差が激しいですが、融通のきく仕事をしているので、恵まれていると思います。TOWAさんのような方が読んでくださって、楽しいと言っていただけるのが、一番の光栄です!
お仕事頑張って下さい!私も実は最近、ぼちぼち依頼が来ているので、これから忙しくなりそうです(笑)
名前
URL
削除用パスワード
by kaolulu-nv | 2015-06-16 10:37 | 気になるフランス | Comments(2)

by kaolulu-nv
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31