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ときどき日誌 sur NetVillage

Kaoluluの日誌:France/news/旅

つきのオペラ

つきのオペラ_f0176688_17413896.jpgこんにちは、Kaoluluです。
え、もう9月だって??
う〜〜。早い〜〜。

相変わらず、水彩画の迷路をさまよっています。

グループ展のための制作に行き詰まってしまい、
書店に行って、水彩画の絵本を見てみたり。

「水彩でも、アクリルやガッシュならこの手もあるよね」とか、

「この方法ならできるけど、めんどくさいし、飽きもくるし、
 そもそもこの作家がやっちゃってるし…」とか、

ケチばっかりつけていて、せっかく見に来たのに参考にする気があるのかと
自分でも呆れてしまう精神状態であります。。。015.gif

凝りすぎず、おおらかで、技巧に頼らない感じが理想。
かといって、雑でもない、汚くもない、手抜きでもない、
言うのは簡単だけど、実際に探したり、描くのはちょー難しい。

だけど、子どもがそんな点を見て絵本を選んでいるはずはなく…。
いや、絵本を選んでいるのは親ですね…。

もし自分が親だったら、読むのが楽な文字の少ないものとか、
日本人の作家なら昔話、それ以外はフランスの作品とか、
完全に個人的な趣味で選ぶだろうな、きっと。024.gif
なぜか、かわいいキャラクターが出てくるのは選ばない気がする。。。

そんなKaoluluが、昨日、結局衝動買いしたのは「つきのオペラ」
つきのオペラ_f0176688_947877.jpg
9月に入るということで、「月」をテーマに絵本が並べられていました。

ジャック・プレベール作ですって!!
(フランスの20世紀を代表する詩人です)
つきのオペラ_f0176688_9492728.jpg
おお、そして翻訳が内藤濯!

で、衝動買いです。

内藤濯は、「Le petit prince(ちいさな王子)」を「星の王子様」と名訳した翻訳者。
数年前に岩波書店の翻訳権が切れ、各社が翻訳を試みたけれど、
やっぱり、内藤さんの翻訳が一番いいと思います。
今となっては古風な日本語が、おとぎ話っぽさを引き立てて、
現代の人には到底書けない世界を作っています。

「つきのオペラ」は内藤さんの遺作となったものだそうです。
亡くなったあとようやく版権がとれ、内藤さんの下訳を元に娘さんが完成させた作品。

話はまるでプレヴェール版「星の王子様」。
星じゃなくて月ですが、星からきた人じゃなくて月を見る人ですが、
言いたいことはとても似ていて、奥が深い。


絵を描いているジャクリーヌ・デュエムさんは、御年85のおばあちゃん。
絵本をたくさん描いています。
気の抜けた、子どもが描いたようなイラストは、自由でとてもおおらか。
こんなにざくざく描いちゃって!気持ちがいいです。

この「つきのオペラ」はオーディオブックも最近出たらしい。
(ウェブでみたところ、イラストがこれとは違う)
せっかく中に、プレヴェールが詩を書いた歌の楽譜が入っているのに、
本だけだと歌が聴けないのが残念ですからね。



ううう。(現実に戻って来た呻き)

今日は幸い曇りみたい。水彩紙、買い足しに行って来よー。
失敗ばかりで紙が何枚合っても足りないよー。

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by kaolulu-nv | 2012-09-01 10:13 | 読書 | Comments(0)

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